京都産業大学 情報理工学部 田中宏喜研究室
人間がものを見て認識する能力は、非常に優れたものです。この優れた情報処理がどのような脳の仕組みで実現されているのかを様々な手法で研究しています。とくに力を入れているのは、目に映った映像が最初に届けられる場所である脳初期視覚野における神経回路の動作の仕方を理解し、視覚野の出力が形成される過程を解明することです。視覚野回路の動作は環境条件に合わせて柔軟に変化することで、出力が最適に調整されていることが示唆されています。たとえば、映像のコントラスト(明暗の強弱)に合わせて、最適な空間解像度で、視覚情報を伝達します。しかしながら、このような最適化の仕組みは回路レベルでよく理解できていません。実際の脳視覚野の細胞応答データを使って、この仕組みを解明するための研究を行っています。最新の研究では、素早く変化する映像のコントラストに対応して、空間解像度を迅速に変化させる仕組みを明らかにしつつあります。さらに、この仕組みを応用して、コンピュータビジョンにつなげていくことにも取り組んでいます。
お知らせ
2022.9 研究成果を大学ホームページの記事に紹介しました。リンク
2022.9 V1野の空間周波数伝達に関する研究成果を視覚科学フォーラムで講演発表しました。
視覚科学フォーラムHP
2022.9 Journal of Neuroscience誌に、視覚野における空間周波数伝達の最適化の仕組みに関する論文がでました。
J.Neuroscience
9月度のreserch spotlightにも取り上げられました。
2022.8 カンデル神経科学(第2版)21章翻訳
2021.7 「脳視覚情報伝達のコントラストに依存した空間解像度調節の仕組み」について、日本神経科学学会で発表しました。
2021.1 「脳視覚情報伝達のコントラストに依存した空間解像度最適化の神経回路」についてニューロコンピューティング研究会で発表しました。
講演論文要旨
2020.6 Journal of Neurophysiology誌に、脳視覚野の機能構造に関する論文がでました。
abstract and free article link
2019.12 修士の森君がニューロコンピューティング研究会(豊橋科技大)で発表しました.
講演論文要旨[電子情報通信学会技術研究報告 vol. 119, no. 328 p85-88]
2019.10 Society for Neuroscience (シカゴ)にて最新の研究成果を発表しました。
2019.7 日本神経科学学会(新潟)で発表を行いました。
2018.11 修士の本谷君、森君がニューロコンピューティング研究会(京都大学)で研究発表を行いました.[電子情報通信学会技術研究報告 vol. 118, no. 322 p23-25]
2018.10 Society for Neuroscience (サンディエゴ)で発表しました。
2018.9 修士の本谷君、森君が視覚科学フォーラム(立命館大学)で研究発表を行いました。
2018.7 日本神経科学学会(新潟)で発表を行いました。
2018.3 修士の本谷君、森君がニューロコンピューティング研究会(東京機械会館)で研究発表を行いました。
2017.9 修士の本谷君、B4井上君が視覚科学フォーラム(豊橋)で発表しました。
2017.7 修士の本谷君、B4井上君が日本神経科学(幕張)で発表しました。
2017.1 M2北村君が視覚学会(NHK放送技術研究所)で発表しました。
2016.10 B4清水君、井上君がニューロコンピューティング研究会(大阪電通大)で発表しました。
2016.6 日本神経科学学会(パシフィコ横浜)で発表を行いました。
2016.3 B4の芝田君がニューロコンピューティング研究会(玉川)で発表しました。
2015.12 日本神経回路学会誌に総説論文がでました。
2015.11 Scientific Reports誌に論文がでました。
2014.8 IEEE EMBS Conference の会議論文 がでました。
2014.8 Journal of Neurophysiology誌に論文がでました。
2013.4 京都産業大学に赴任
連絡先
京都産業大学情報理工学部 |
〒603-8555 京都市北区上賀茂本山 |
rtanaka [ATMARK] cc.kyoto-su.ac.jp |